2022年2月8日 「東京教区 冬期僧侶研修会」

 築地本願寺で開催予定の「東京教区 冬期僧侶研修会」は、感染症の再拡大によりオンライン上での開催。今回の講義内容は、「浄土真宗のみ教えについて」(藤丸智雄師 本派総合研究所)。

 講義中、話は人気アニメ「鬼滅の刃」の話題に。

 物語の中で対立構造となっている「鬼」と「鬼殺隊」の関係性、それは表層的に見れば「不死・不変」と「無常」、或いは「煩悩」と「悟り」いう単純な二項対立構造に捉え直されるのかもしれない。しかしながら、「鬼」の中にも「人間」がいて、「人間」の中にも「鬼」がいる、つまり「煩悩」と「悟り」は表裏一体の関係性であり、「鬼」と「人間」の境界線なきその関係性を物語はその深淵で表現している。

 更には、業によっては、いかようなることでもしてしまう我々人間、罪を犯してしまう人間の悲しみ、その悲しみ(苦しみ)を抱えたものに慈しみを向ける(仏教的)世界観をこの物語の中に垣間見ることができる。

冬期僧侶研修会